竹沢製茶 静岡の製茶問屋、ODM / OEM

News

お知らせ

茶柱コラム

〈食と美と健康〉緑茶アミノ酸テアニン―リラックスだけでなく脳にも良い:2                      

緑茶アミノ酸の効能の解析法

 食品が、体の調子を整える、すなわち、生活習慣病の予防になるといわれる食品には特定保健用食品があります。「特保」と呼ばれ消費者庁長官の認可に基づき製品化されます。ただし、この認可を得るためには多くの研究実績を必要とし、時間と予算もかかり大手の企業しか対応できません。そこで、比較的負担が少なくて済むものとして2015年に制定された「機能性表示食品」がある。これは、科学的エビデンスに基づき生産業者の責任の下に製品化されます。現在、多くの機能性表示食品が出されていて、食品の効能が明示してありますが、実際、どのような手法で明らかにされているのでしょうか。テアニンも機能性表示食品の素材として多く用いられており、その機能とはどんなものかを、私が利用してきた手法について、今後いくつか紹介します。

緑茶特有アミノ酸であるテアニンが、リラックスに関係しているだけでなく、脳にも良いらしいということの証明の一つです。ヒトではなく、実験動物を用いたものです。先に、電気刺激に対する記憶応答から、記憶力に関する試験法を紹介しましたが、今回は、電気刺激などを与えない方法です。

新規物体認識試験 (Novel Object Recognition Test)

 普段、ラットを飼育しているケージよりも少し大きめのケージに、予め2つの物体を入れておきます。そこにラットを投入すると、見慣れない物体がケージの中にあるので、ラットはもそもそと探索行動をします。すなわち、2つの物体の周りを見回り、においをかいだりして、危害を加えるものでないことで安心します。すなわち、ラットに2つの物体を認識させるわけです。ラットをもとのケージに戻し、1~2日後に、もう一度、ラットをこのケージに入れます。ただし、その前に、2つ入れておいた物体の内の一つを、別の物体(新規物体)と取り換えておきます。ラットは、前の状況をよく記憶している場合には、今回、一つの物体が違うことを認識し、その物体が安全なものであるかなど、その周りを探索します。すなわち、前の状況をよく認識していた場合には、新しい物体のほうをより多く探索するので、記憶力が良いと判断します。この方法を用いて、ラットにテアニンを与えた場合と、与えなかった場合とで比較すると、テアニン投与群のほうが、より新規物体のほうを探索しており、記憶力が高いと判断できました。

 ラットを用いても、記憶力の違いを調べることができるのですね。

〈2022年11月 / 茶柱コラムより :旧竹沢製茶HPに掲載分〉

静岡県立大学名誉教授
農学博士  横越英彦   著

-

この記事をシェアする