竹沢製茶 静岡の製茶問屋、ODM / OEM

News

お知らせ

茶柱コラム

〈食と美と健康〉お茶の多様性:生活に必須な水資源を守るお茶

お茶には効能が沢山あるのに、なかなか消費が伸びず、茶農家も減少している。国内消費が伸び悩んでいるならば、海外への市場を求めるのも一つの対策である。在職中、世界に通用するお茶はどういうものかの検討と研究などの機会を得た。出てきた結果は、色々な点でお茶は外国人には好まれないということだった。味については、渋みや苦みがあり、日常慣れ親しんだ味とは違う。そこでお茶を飲むためには、砂糖を加えて甘くした。お茶特有の香りも日本人には違和感がないものの外国人には慣れていない。そこで、自分達の好みの香り(レモン、アプリコット、ピーチ、バナナ、イチゴ風味)をつけた強烈なフレーバーティーを市販した。このような小手先の対応では、茶の消費も長続きしないでしょう。

能登大震災のその後の状況をテレビなどで知ると、多くの課題が見えてくるが、必要な物資として最も重要なのは「水」であることに違いない。飲料水もあれば、生活用水もある。すなわち、普段、あまり気にすることなく飲んできた水が、いまさらながらにその重要性を認識させられる。

日本は水に恵まれている国であり、水を飲むことに苦労することはない。しかし、世界では、水の摂取に苦労することが多い。乾燥地域に住んでいる場合はもちろんだが、ヨーロッパや文明国においても、水道水や井戸水が飲めないことの方が多い。ホテルにおいてもペットボトルの水を利用する。今や世界的に水が不足しており、水の奪い合いが起こっている。日本においても、昔から、飲料水や農業用水として、水をめぐる戦いはいつの時代にも起こっていた。日本は豊富な水に恵まれていることから、近年、その水源を求めて中国、ヨーロッパなどの外国資本が参入し、水源が抑えられてきている。実際に、世界の水ビジネスを牛耳っている企業が、県や市の水道事業に参入し、日本の水を日本人に供給して利益を得ているケースもある。日本は、地理的な優位性から、石油を求めるよりも、もっと水源を守り、水の重要性を認識する必要があると思われる。

日本には、ドナウ川や黄河のような大河はないが、いわゆる、清流を伴う河川は多く、その水を生活用水や飲料水として利用してきた。お茶は、お湯につけただけで飲める、極めて便利で手軽でくせのない飲料です。しかも、それが、我々の健康にも寄与していることを考えると、日本人は大変に恵まれています。茶の生産者は大変な苦労があるのでしょうが、利用者は、水(水出し)あるいはお湯を注ぐだけで、そのまま手軽に飲むことができる・・・有難いことです。

静岡県立大学名誉教授
農学博士  横越英彦   著

-

この記事をシェアする